「怒ってるぞ!」管理人のblog

病院勤務時に知り得た「医療現場の実態」と、日常気が付いた「社会への義憤」について書いてます。

2007年07月

治療費を決めた方々に真意を聞きたい

こんにちは、「怒ってるぞ!」管理人です。

病院でお薬を貰う時、又、お薬の処方箋を貰う時、お薬代だけでなく、処方料やら、処方箋料といった代金も患者さんは支払わされているのご存じですか?

中でも、摩訶不思議なのが、特定疾患処方管理料。

特定疾患処方管理料は、高血圧や高脂血症と言った特定疾患のある患者さんに対して、

特定疾患の薬を貰ってなくても27日以内の処方なら特定疾患処方管理料代金が取られてしまいます

例)
高血圧の病気を持った人が便秘をし、かかりつけの診療所に行った場合。
(高血圧の治療は全くないと仮定し)、
治療内容は便秘のみ。便秘のお薬3日分しか処方されていないのに、特定疾患処方管理料の15点加算されます。

何で高血圧の治療をしてない・お薬も貰ってないのに特定疾患処方管理料15点×3割=40円(患者負担)を支払わなければならないのでしょうか?
支払う額は微々たるものかもしれませんが、1つの診療所として多くの患者さんから特定疾患処方管理料を貰っていれば、塵も積もれば山となりますよね。

これって、医療機関の保護? ……ですか?

何で医療費の算定方法って理解し難いでしょう。
治療費の算定方法を決めた方々に真意の程を聞きたいです。

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特定疾患処方管理料とは

月に、
?、1回で27日分以下のお薬を貰う時は、15点加算(月2回までOK)特定疾患の薬でなくても算定可能
?、1回で28日以上お薬を貰う時は、65点加算(月1回のみ)特定疾患の薬でないとだめ
?、1か月に?と?の同時算定は不可。

と言う、決まりがあります。

医は算術

こんばんは、「怒ってるぞ!」管理人です。

医は算術……、なんて言葉聞いたことありますか?
病院は、治療行為をサービスとし提供、患者さんからはお金を頂く営利企業です。

健康保険を使って診療をし、経営する医療機関もありますし、
全額実費(健康保険を使わない)で経営する医療機関もあります。

そして、多くは健康保険を使った診療、即ち、国が定めた請求方法(診療報酬)に則って患者さんからお会計を頂いてます。

この、診療報酬がいつも(毎回)ブログで書いてるように分かり難い。
○○を算定したら、××を算定しない……、といった決め事が沢山あり過ぎるからです。

この診療報酬を熟知しているお医者さんはそう、多くないと思います。
そして、私は熟知しているお医者さんがいたとしたら、その先生には治療して欲しくないです。

なぜなら……。

例1)
看護師:先生、救急患者さんです。
先生 :すぐに気管切開をしよう……。
看護師:あ、でも、先生、気管切開のチューブは24時間以上留置していないと、手技料は取れますが、チューブ代金は取れませんけど……。この患者さんは24時間持もつかしら……。
先生 :ん……、そうだな、24時間は無理かもしれんな。
看護師:それなら、気管切開どうしましょうか…。
先生 :そうだな、今年こそは赤字経営を黒字にせねばならないし。よし、気管切開は止めにしよう。


例2)
看護師:先生、Aさんのお薬はどうしましょうか
先生 :うん、○○錠と××カプセルと……、おっと、いけない、いけない。7種類以上投与すると処方箋料が安くなってしまう。病院経営、病院経営。
看護師:Aさん、先生からお薬の処方箋出ましたから、外の薬局で貰ってね。
Aさん:あの……、○○シロップも欲しいですが……。
先生 :だめだね、これ以上出すと7種類以上になっちゃうから。明日また来て、そしたらまた6種類までならお薬の処方箋書いてあげるよ。

例3)
看護師:先生、人口呼吸器をしているBさんの喀痰吸引どうしましょう。
先生 :あぁ……、人工呼吸器している患者には喀痰吸引の料金が含まれているんだっけ。
看護師:そうでしたよね。
先生 :じゃ、お金が取れないBさんは後回し、お金の取れるCさんの喀痰吸引から先にやってあげて。

と、例を挙げれば切りがありません。
(まぁ、こんなオーバーな事はないと思いますが)
治療よりもお金優先だと、真の医療が出来なくなります。

そして、上記例のような事柄が厚い本にまとめられるほどあります。
小さなクリニックなら、治療も決まった事しかありませんので、診療報酬に則った請求が出来るかもしれませんが、
病院では、複雑な治療に対して、あの膨大な解釈がある診療報酬を理解して治療が出来るとは思えません。

治療に当たる先生が把握出来ないほど、難しく、
妙なところで曖昧にし、ごまかせるようになっている診療報酬。

絶対に制度としておかしいと思います。

個人差による解釈で治療費まちまち

こんばんは、「怒ってるぞ!」管理人です。

日々、懇々と白黒はっきりしない、不透明な医療事務に物申しています。
今日は医療事務請求がいかに個人差があるかと言う事に着目します。

私たち医療事務員はいつも、患者さんの治療費を請求するにあたって、
すっごく分かり難い文言が書いてある点数早見表(本)を見てお会計を出しています。

あまりに理解し難いため、先輩に、
「早見表を読んでも理解出来なかったんですけど、○○ってどのようにお会計出せば良いですか?」と、質問すると先輩は、
「私は○○と解釈して、このように会計出してるんだけど……」と、言いました。

医療事務員はこの、
「私は○○と解釈してるんだけど……」と言うセリフを使う人が沢山います。
(私はあちこちで耳にしました)

えっ! じゃあ、何かい?
同じ治療しても個人によって解釈が異なってしまう為、会計が変わってしまうって事???


患者さんの立場に立てばこのような文句が出るはず!
しかし、医療事務員の間では、このセリフ、
「私はこのように解釈してます」の一言で何も言えなくなってしまいます。

これは、病院で請求する医療事務員にも言えますが、
病院が作成する診療明細書(レセプト)を間違ってないか確認(審査)する機関でも同じような事に、
「私はこのように解釈してます」と、言っています。

請求する側も、審査する側も、個人によって解釈がまちまち。

これで100%ちゃんとした医療費が請求・審査出来ているとは思えません。

こんな個人差があるのも、分かり難い診療報酬が定められているから。
(診療報酬は厚生労働省の諮問機関である中央社会保険医療協議会が決めています)

不透明な事が好きなお役人の方々。
私は医療事務員を代表して怒っています!

この分かり辛い解釈をもっとすきりさせ、老若男女、誰が見ても答えが同じになるような透明で分かりやすい診療報酬に変えて下さい!


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