嬉しかったこと
先日用事があり、家族と車で岐阜へ。
私はお付き合いでついて行っただけなので、現地に着けば何もせずにただいるだけ。
絶対つまんない!
よし、そんなに遠くない(電車で7駅位)犬山城までひとりで観光しに行こう。
10時出発、15時までにイベント会場に戻れない場合は、ひとり新幹線で帰路することに。
地元の方は電車の本数も少ないし、戻って来れなくなったら...と口には出さないがそんな様子。
でもここは日本、ネットも携帯もある。
私はサクッと冒険しに出発した。
知人の方は最後まで心配してくれて車で近くの駅まで送って下さった。
着いた駅が「名鉄線 明智駅」...。想像していた新可児駅ではない。
ここどこ? 全然分からない...。
単線の電車。
日頃複雑な地下鉄を迷わず行くのに、見知らぬ土地だとどっちのホームから乗るのか分からない。
焦っているから、いくらの切符を買えばいいのかすら分からない...。
電車は1時間に2本。
雰囲気的にどっちかのホームに電車が来そうな気配。
15時までに戻るには出来るだけロスは避けたい。
ドキドキ、ドキドキ...。
あっ、近くに優しいそうなおじいさんを発見!
「すみません、犬山駅へ行きたいのですが切符の買い方が分かりません、教えて頂けますか?」
「450円だよ。」丁寧に切符の買い方を教えて下さり、ホームを聞きお礼をいい、一安心。
電車はあと一分で来る。
ラッキーと思いつつ、時間があれば写真も撮りたかった、行き方を落ち着いて調べたかったと言う残念な気持ちと両方。
あっ、さっきのおじいさん!同じホームに来た。
「さきほどはありがとうございます、どちらへ行かれるのですか?」
「岐阜駅に、航空ショーを見に行くんだよ。」
「私と同じ方向ですか?」
「そうだよ。」
「もし、よろしかったら一緒に行って下さいませんか?」
「いいよ。」
おじいさんとの電車の旅が始まった。
おじいさんは口数は少ない。
話かけると、細い目でニコニコ答えてくれる。
「次は乗り換えだよ、あんたが帰って来るときはあっちのホームから乗るんだよ。」
「はい。」
帰りの乗り場も丁寧に教えて下さる。ありがたい。
「私、犬山城へ行きたいんです。」
「犬山城へ行くなら、犬山駅より、犬山遊園駅の方が歩いて近いよ。」
「女性のひとり歩きでも危なくないですか?」
「普通の道路だから平気だよ。」
タブレットで地図を見ていたら、おじいさんものぞき込み、上手くスワイプ操作。
画面操作もぶれることはなく、犬山遊園駅から犬山城への行き方を説明して下さる。
「お父さん、何歳ですか?」
「ん?結構年取っているよ。」
「70歳位ですか?」
「もっと上だよ、80前半だよ。」
「えーーーーー、見えないです。」
「さ、また乗り換えだよ。」
「ヒエーーーーー、結構乗り換え複雑。私、お父さんと一緒で良かったです。」
「ははは。」
「お父さん、迷子の子犬に付きまとわれちゃったみたいな感じですね。すみません。」
「いや、いいよ、いいよ。」
そう言いつつ、また帰りの乗り換えを丁寧に教えて下さる。
遂に犬山遊園駅に到着。
本当に助かった。こんなご時世だから名前も聞かず、写真も撮らなかった。
ちょっと後悔。
電車を降りてホームから大きく手を振りおじいさんを見送る。
おじいさんも車内から手を振ってくれた。
さあ、犬山城へ出発だ。
駅を出るとすぐに木曽川、そびえ建つ犬山城を発見。
天気も快晴。
現存天守 国宝犬山城、築城者:織田信康(織田信長の叔父)
歴史を感じながら木曽川沿いを歩く...。
※犬山城へ着き、天守閣へ上り。
帰りは犬山駅から乗ることに。
犬山駅周辺は観光地化され、お土産屋ばっかり。
おじいさんの言う犬山遊園駅から行って本当に良かった。
そして13時半頃、無事に明智駅へ。
現地のイベント会場まで歩いて行こうと思ったが迷子に...。
自力で行けないのは悔しかったが家族に電話。
現地会場を確認しようとしたら、朝、明智駅まで送って下さった女性が私の居場所が分かったらしくすぐ車で迎えに行くと...。
本当に心配させてしまった。申し訳ない...。
女性と会えて14:15現地に戻れた。
一年に一回、こんな旅行を経験している。
去年は岡山県、その前は京都。
その時は誰の助けももらわず、誰とも口をきかなかった。
おじいさんは毎年航空ショーへ行くと言っていた。
第二次世界大戦の頃は13歳くらいかな...
航空ショーを終えた戦闘機がイベント会場の頭上を次々通過する。
今回は忘れられない旅行となった。
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